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岩本個人教室 の日記

僕の勉強部屋

2014.04.21

   
 T君は 中学2年生の夏休み前に入塾してきました。英語も数学も手取り足取り説明が必要でしたが、問題その物をノートに書き写した後に問題を解くというような努力家でした。そこまでしなくてもと思いましたが、問題をいい加減に読んで早とちりする子供も多いので、これも良い方法なのかもしれないと思い直しました。やがて、力をつけて独力で問題を解くようになりました。
 
 入塾して半年も経たないうちに、学校のドリルも、私が提供しているワークもやり終えて、通信教育の教材を持ってくるようになりました。解説付きなのでほとんどは自力でこなしていました。私が手助けすることはなくなり、2時間見守っているだけの日もあるくらいです。帰るときに「今夜は何にも手伝えなかったけれど良かったかな?」と訊ねると、「大丈夫です」とにっこり微笑んで帰っていきます。わざわざ遠くから来なくてもお家で出来ることなのにと思うのですが、お家はテレビの音や家族の声で集中できないのかななどと、考えを巡らせています。
 
 20年以上も前のことですが、やはり全然手助けしなくてもいい生徒さんがいたことを思い出しました。問題集も自分で持ってくるし、解答も自分でチェックするので私は時々質問に答えるだけでした。お家で勉強したら良いのにと思うのですが、週に3回来て黙々と勉強して帰っていっていました。私は何もしていないのに、ご両親から「とてもよく勉強するようになり成績もあがった」と感謝され、恐縮したことでした。
 
 次男が中学生の時、長野県の富士見で農作業や家畜の飼育をしながら地元の学校に通わせてくださる農場を作られた方があり、次男はそこに内地留学しました。お訪ねして、24時間青少年と寝食を共にしておられるご夫妻を目の当たりにして、そのご苦労はいかばかりかとお礼申し上げると「いや、私たちは場を提供しているだけですよ」と言われました。その時「場の提供」という言葉をはじめて耳にしました。
 
  私の仕事には、「教える」「伸ばす」「寄り添う」と色々な姿があると思いますが、T君の姿をみていて、「場の提供」という役割もあることを知りました。
                           
 
 

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